アニメぶろぐなＢＢＳ・過去ログ−その１２１


525 ▲ マンガ版ソラン/最終章　「ブラッククロス事件（前編）」

4280 名前:OHYABU 2010年03月03日 (水) 13時14分

え〜、ページ数としては「ミュウ事件」や「村雨博士事件」より少ないのですが、前後編に分けました。
そのぶん、各キャラのセリフなどをじっくりくわしく記述させていただきます。


分けた理由は――
(1)前半と後半とでは、内容がガラリと変わっているため。
(2)特に前半部の展開が速く、内容も凝縮されているため、ほぐしてくわしく書いたほうが、話がわかりやすくなると判断したため。
――です。


前編の注目点は、「ソランへのすさまじい迫害」。
最初から命の危険にさらされています。



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＜前編のおもな登場キャラ＞

チャッピー、古月、ミカ、桂木、デビルス

ブルー博士　←40歳代ぐらいの細身の男。ひげもなく髪は黒くて短めだが、前髪が少し盛り上がってうしろにはね、うしろ髪もギザギザにはねている。

謎の巨大怪物　←頭も顔も含め、全身毛に覆われており、手足には鋭いツメ。　イエティ型怪獣とでもいうべきか。（←ただし毛はそれほど長くない。）



（ソランの病気を治すための対策を練る、地球の）科学者たち
（自衛隊の）空軍司令官、戦車隊隊長
（一般警官と同じような）オーロラ隊隊員たち
（怪物に殺される）猟師
（ムチャクチャな裁判でソランを電気椅子へと送る）裁判官
（ソランを罵倒し続ける）裁判の一般傍聴人たち
（デビルスとともにソランを救いにソラン星から来た）医学博士や医師たち

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以上の登場キャラのうちでは、ブルー博士に注目。
前後編ともにキーとなる人物です。



それにしてもオーロラ隊って、秘密組織じゃなかったっけ？
やってることは警察とおんなじなんですけど。


あと、ソランの「エンゼル号」が、なぜか「バブルマシン」との名称に戻されています。
と思いきや、エンゼル号のところもありました。
……なんでやねん！
4281 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月03日 (水) 13時20分

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あらすじ（1/8）　：ソラン倒れる！　彼を救うため、古月苦渋の決断！
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「えらいことになったもんだ！」「不死身のソランくんが病気で倒れるなんて、今まで考えてもみなかった。」
とある建物内で、古月を含めた科学者たちが会議をしていた。
ソランを看た医師は言う。電子頭脳は古びて故障寸前、人工心臓は弱り、両足の人工筋肉まで痛んでいる、５日以内に治療しないと命があぶない　と。
なのに、地球の医学ではどうすることもできないのだ。


「なんということだ！」古月は嘆く。「ソランくんの生まれ故郷のソラン星（←おいおい！違うだろ！）へ連れていけば、なんとか直す方法もあるだろうが……この地球には、５日以内にソラン星まで行けるロケットはないっ。」
ソラン星へ向けて通信をうったが、今のところ返事はない。
どうしたらいいのか。

人々が悩む中、ただひとり、不敵な笑いを浮かべる人物がいた。
ブルーだ。
彼は自慢げに言う。自分の発見した「ルートM2」というコースを使うと、３日でソラン星まで行けると。
最も早い光子ロケットでも１週間はかかるというのに、なぜ？



じつは、ソラン星と地球との行き来には、今までは直線コースをとっていなかった。
正確に言うと、とれないのだ。2つの星の間に、強烈な宇宙線（＝放射線）を放つ「メッシュ58星雲」があるために。
今まではそこを迂回し、遠回りをせざるをえなかった。
しかしブルーは言う。その星雲を突き抜けても、命に異常はないと。

これには科学者たちは大反発。
ソランをわざわざ宇宙の墓場へ送り込もうとしているのではないか。
鋼鉄をも突き通す宇宙線を人間が浴びたら、死ぬか、醜い怪物になるかしかないではないか！
しかしブルーは自説を曲げない。
彼が言うには――宇宙線こそが、人類が長年探し続けていた若さの泉。
メッシュ58星雲にある宇宙線は、有害どころが、むしろ人類に永遠の命を与えてくれる。
そこを突っ切る「ルートM2」を通ると、ソランは宇宙線をあびて元気になるばかりか、３日でソラン星までいける　というのだ。


そんなことでたらめだと叫ぶ科学者も、それ以外にソランを救う道はないとブルーから言われては、反論すらできない。
古月はなおも懐疑的だ。「ブルー博士、あなたは自分の説に自信があるんでしょうね？」
これにはブルーは怒る。「その質問はわたしを侮辱したものですな。いいですとも。もともと私はもともとソランなんてサイボーグは虫が好かん！生きようと死のうと、知ったことではないっ。」
「待ってくれ、ブルー博士。」退席しようとするブルーを引き止め、古月は決断する。「それしか方法がないならやむをえん！」


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宇宙線が体にいい――それがなんとか理屈をつければ通用するところが、この漫画が描かれた時代の限界だったのでしょうか。


そういえば、昔ある番組で見たことがあります。ラジウムが発見されて間もない頃、それが体にいいとかで、それを含んだ化粧品とかの日常品がたくさんつくられていたとのことを。
あまり知識のない時代には、それで通じていたのかもしれませんけど。


4283 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月03日 (水) 13時34分

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あらすじ（2/8）　：ソラン、くわしい説明も聞かされないままに、放射能危険地域へ向かわされる
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光子ロケット発射基地には、一台の光子ロケットが待機していた。
大勢の人々が見守るなか、ソランが担架に乗せられて運ばれてくる。
古月、ミカ、チャッピー、桂木もいた。
「ソランさん、気分はどう？」とミカ。
「ありがとう！少し頭が重いだけさ。」
そう答えながらもソランは、“ぼくのからだの中の機械類もだいぶ傷んできたらしい”と、心のなかで悲しげにつぶやく。（←ソランの顔のアップ。二重まぶたでまつげあり。頬はむくれて……いえ、ふっくらふくれてます。）
ミカは泣いていた。「ソランさんは地球に来てから、あまりにも働きすぎたのよ。」
チャッピーも泣く。「そうだよ、事件という事件をほとんどひとりで解決してきたんだもの……。」
そんなチャッピーをたしなめるように、「ぼくの体のことで、責任を地球の人たちに押しつけるのはよくないことだよ、チャッピー。」
ソランはどこでも謙虚だった。「ぼくは幸福ものさ。これだけ大勢の人たちの心あたたまる見送りを受けられるんだからな。」


しかしソランの周辺は、そう単純なものではなかった。
古月は、「もしかするとわしは、たいへんな間違いを犯したのかもしれない」と自問自答し続けていた。
ルートM２の危険性を知る関係者たちは、あまりいい結果は望めそうもないのでは　などとひそひそ話。
その話は、マズイことにソランに筒抜け。
気づいた古月は、彼らを叱りつけ、あわててソランに説明する。
「何も心配することはないんだ、このわしを信じておくれ。」



やがて出発の時間が来た。
ミカはぽろぽろ涙を流しながら、「ソランさん、必ず帰ってきてね。」
チャッピーはといえば、我慢できなくなり、まわりが止めるのも聞かずにソランのもとに飛んでいく。
「やっぱりあたしも行くわ。ソランくんと離れて暮らすなんて、あたしにはとても耐えられないわ。」

チャッピーも知っていたのだ。ルートM2の危険性を。
「まかり間違えれば宇宙線にやられて、とんでもないことになるのよ。」
「知ってるさ」とソラン。（←この時の顔のアップも二重まぶた、まつげつきです。）「だから、なおさらぼくひとりで行かなくてはならないのさ。チャッピーまで危険にさらすことはできないからね。」
「知ってて行くなんて、ソランくんはばかよ！」
「そんな聞き分けのないことを言うもんじゃない！」
そう言ってソランはチャッピーを殴る。チャッピーは気絶し、落下。それを古月が受け止める。
ソランは悲しげにつぶやく。
「チャッピー、ごめんよ。たとえ危険でも、地球の人たちの好意を無にすることはできないんだよ。」




やがてロケットは発射。
と同時に、古月のもとにソラン星からの通信が届く。
手術用の緊急ロケットを送ったので、そのコースに向け、地球からロケットを送ってほしい、２日目にはロケットどうしが出会えるはずだ　というもの。
そのコースはもちろん、危険な「ルートM2」ではなかった。


一足遅かった！
一刻もはやくと思ってしたことが、すべてアダになってしまったと嘆く古月。
ブルーが悪いからだと怒る、古月の友人の科学者。
桂木は、ブルーをひっつかまえろと部下たちに命令する。


「ああ、ソランくん！このわしを許してくれたまえ。」
嘆く古月を、友人の科学者が慰める。
「古月さん、ソランくんは宇宙線を浴びて死ぬような男ではない！きっと戻ってきてくれるよ。」



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あの〜、ブルー博士、別に悪いことはしてないんですけど〜。（あとでわかりますが、彼は自分の説を本気で信じていたのです。）


4284 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月03日 (水) 14時13分

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あらすじ（3/8）　：殺人怪物登場！ソランの成りの果てか！　古月は苦悩し、チャッピーは捨て身を覚悟する
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翌日、オーロラ隊はブルーを探し続けていたが、手がかりひとつつかめずにいた。
そこに、ロケットが落下してくるとの知らせが入る。
そのロケットは、オーロラ隊本部からも、双眼鏡を通して確認できた。
なんと、ソランの乗っていた光子ロケットだ。


ロケットは箱根山中に落ち、爆発する
ちょうどそこに、猟師の男性が通りかかる。
爆発現場に行ってみると、巨大な怪物がいた！
猟師は猟銃で抵抗するが、まったく歯が立たず、追いつめられる。
「おれは死にたくないーっ！」



その頃、古月と桂木は、箱根へと向かっていた。
やがて、地面に突き刺さってなおも煙をあげ続ける光子ロケットを発見する。
古月と桂木は、部下たちとともに、放射能よけの服を着て、中へ。
しかしソランの姿はどこにもない。
代わりに、怪物のようなバカでかい足型と、見たこともない毛がバサバサ落ちているのを見つける。
ソランが放射能にやられて怪物に？　そんなばかな！


しかし、そうでないという証拠はない。
古月は、心の中のもうひとりの自分によって、責めたてられる。
“ブルー博士の説が間違っていたかもしれないじゃないか。”
“お前が光子ロケットをルートM2に飛ばした！ということは、お前がソランくんをとんでもない化け物に変えたことになるのだ。”
罪の意識とおそろしさに、古月はぶるぶる震える。


そんな時、裏の林で死体が見つかったとの知らせが入る。
（放射能よけの服を脱いで）古月と桂木が駆けつけると、黒こげになった猟師の遺体が。
「怪物になったソランくんが人殺しをしたのだろうか……？」と古月。
ひとまず東京へ戻ろうとする桂木のもとに、東京にいる部下から緊急電話が。
得体の知れない怪物が突然あらわれ、東京のビル街をめちゃめちゃに壊しているのだという。
自衛隊の攻撃にもびくともしないというのだ。



＃＃＃＃＃＃＃＃


桂木が部下に命令したのは、怪物を絶対に殺してはならないというもの。
しかし、すでに自衛隊は戦車隊を使ってバンバン攻撃していた。
が、まったく歯が立たない。
そのため空軍司令官は、桂木の部下が止めるのも聞かず、ミサイル搭載機を出動させる。
ミサイル発射直前、現場に桂木たちが到着。
「ソランくんを撃たないでくれーっ！」
車から飛び出してきて古月が叫ぶが、時遅く、ミサイルは怪物に向かって放たれる。
しかし怪物は、体から炎と光を放ち、ミサイルに引火させて、空中爆発させてしまう。


勝ち誇る怪物。
「ソランくん、なんて恐ろしい姿に変わってしまったんだ」と古月。
このままほおっておくことはできないと、空軍司令官と戦車隊隊長とは、核弾頭を使おうする。
古月はあわてる。「待ってください！あの怪物はソランくんなんです。殺さないでくださいっ。」
「ソランくんだというたしかな証拠でもあるのかね？」と戦車隊隊長。
古月は、宇宙の放射線を浴びて帰ってきたからだと説明するが、戦車隊隊長は、そんなことは証拠にならないと一喝。

今度はチャッピー。「戦車隊隊長、ソランくんがこの地球上で活躍した功績を認めて、止めてほしいわ！」
「だからといって、100万人の命にはかえられんっ。」
「なんとか生け捕りにする方法を考えたらどうなの！」
それができるなら苦労はしない、殺す以外には方法がない　と戦車隊隊長。核弾頭の用意を部下たちに命令。
そこでチャッピーは、怪物がソランかどうか自分に確かめさせてくれと頼む。
これには桂木が反論。「危険なことだ。殺されるにきまっている。」
チャッピーは引かない。「もしもあの怪物が本当にソランくんなら、あたしを襲うはずがないわっ！」


「ソランくんは姿だけではなく、心まで変わってしまっているんだぞ」という桂木の説得にも、チャッピーは折れない。
「あたしが危険を犯さなければ、いったい誰がやってくれるっていうのよ！ソランくんかどうかをたしかめないで、みんなは殺そうとばかりしているじゃないの！」
さらに、ダダをこねるように泣きわめく。
「ソランくんに一度もチャンスを与えないなんてあんまりだわ。ソランくんは地球人の犠牲になったのよ。地球人ってそんなに恩知らずだったの？さんざんソランくんのお世話になっておきながら、あなたがたは裏切り者よ！」



全員根負け。
「わかったよ、チャッピー、わしたちが悪かった、許してくれ……」と戦車隊隊長。
「君の言ったとおりにやってみたまえ」と空軍司令官。
チャッピー感激！
「ありがとう！」と戦車隊隊長に口づけ（←ディープです）。戦車隊隊長は「うぷっ！」

しかし、話はつけたものの、実際にはチャッピーも不安だった。
「果たしてソランくんがあたしの言うことを聞いてくれるかしら……。」


4285 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月03日 (水) 14時48分

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あらすじ（4/8）　：急展開！ソラン発見！　同胞に撃たれ、怪物扱いのまま拘束される
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チャッピーは怪物に向かう。
戦車隊隊長は、少しでもチャッピーを襲う気配が見えたら砲撃を開始しろと部下たちに命令。
怪物はチャッピーに気づくと、動きを止め、彼女をにらみつける。
チャッピーはおそるおそる、「ソランくんでしょ？どうしたの、あたしを忘れたの、チャッピーよ。」
一同見守るなか、チャッピーは説得を続ける。
みんなが心配していること、おとなしく古月博士の家に帰ってほしいことを。
さらに、
「宇宙線の謎さえ解ければ、またもとの姿に戻れるかもしれないわ。」
その言葉に、怪物はかすかに反応を見せる。
まわりを取り囲む人々は、怪物がチャッピーを襲わないことから、まちがいなくソランだとの認識を深める。


やがてチャッピー、怪物が何も言わないことに怒りはじめる。
「ソラン君、こんなことをして、ソラン星にいるデビリスさんに申しわけないと思わないの！」
怪物も怒りはじめる。
これではチャッピーが危ないと、戦車隊隊長、攻撃命令を出す。
攻撃を受けて、怪物は大暴れ。
「ソランくんのばかばかばか！」
怪物はさんざん暴れまわったあげく、去ってゆく。


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怪物はどこへ行くのか？何を襲いに行くのか？
桂木はひらめく。ブルー邸ではないかと。
ルートM２へ自分を飛ばしたブルーを恨んでいるかもしれないと。

しかし怪物が向かったのは、ブルー邸とは逆方向の森（山中かな？）の中。
あたりには深い霧がたちこめ、桂木や古月たちは怪物を見失ってしまう。
サーチライトを照らすと、人影が。
警察官たちが一斉砲撃。
「うわーっ！」
悲鳴が聞こえた。命中したらしい。
全員が駆けつけてみると、頭から血、手や体から血を流したソランが倒れていた。




「み、みなさん、どうしてぼ、ぼくを撃ったんです。……いったいぼくが何をしたというんですっ。あまりにもひどいしうちじゃありませんかっ。」
ソランは元の姿に戻った。そう一同は悟る。


そこにいきなり、刑事らしき者が登場。
「ソランくんを逮捕する。」
古月は驚く。「ソランくんは重病のうえに弾丸を受けて大けがをしている！病院に連れていくのが先決問題だっ。」
「そんな時間はない！いつあのおそろしい怪物に変わるかもしれないんだぞっ。」
ソランはハッとなる。「怪物だって！」
「ほら、自分のしたことを思い出したらしい。さっさと来るんだ。」と刑事。
「ま、待ってください！今言われた怪物のことで、思い当たることがあるんです！」
「言いたいことがあるなら、法廷で言いたまえっ。」
刑事はそう言って、大けがのソランを無理やり車に押し込む。


ソランは無実を証明する証拠を持っていると言うものの、古月には、状況がソランに不利であることに気づいていた。
そんな時、チャッピーは何かに気づく。
「チャッピー、どこへ行くんだっ」
「先に行ってて。法廷には後から行くわ。千に1つの奇跡を信じて……。」


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ここから、予想外の急展開。

いきなり刑事ふぜいが現れて逮捕して裁判……なんて、まさかの展開です。
途中で怪物化したらどうする気なの？

ふつうに考えれば、科学的な解明の方が先だと思いますけど


4286 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月03日 (水) 14時55分

ここから先、5/8から8/8までは、明日UPさせます。


4293 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 12時27分

ブルー博士の紹介のところで、細身と書きましたが、中肉中背の方が正しいようです。
なにせ漫画版で博士といえば、でっぷり型ばっかりですからね〜。（「デロス事件」の早乙女博士は違いましたけど。）




ところでこの「ブラッククロス事件」は、アニメの77話「ソラン故郷に帰る」、78話「モンスター」、79話「ソラン復活」のお話の内容や、設定の一部が、もとになっているようです。


ブルー博士はアニメ版にも登場します。髪型はちょっと似てる……かな。
アニメ版ではあごひげがありますが、漫画版にはありません。
目鼻立ちは全然違います。アニメ版の顔は、劇画調でなかなかのイケメンおじさん。
漫画版はマンガチックで、う〜ん、どう表現したらいいのかな……キザっぽいフザけた顔　とでも言っておきましょう。


アニメ版で、ブルー博士と学説上で対立するレッド博士も、漫画版にもちょこっとだけ登場しています。
あらすじ（1/8）で、ブルー博士の説をでたらめだと叫ぶ科学者さん、（2/8）で古月を慰める科学者さんが、そうです。




再びブルー博士についてです。
アニメ版でも放射能の影響で怪物化しますが、まだ人間に近いですし、最後はちゃんと人間に戻れます。
ですが漫画版のブルー博士はといえば……非常に過酷な運命が待ち受けていることになります。


4294 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 12時30分

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あらすじ（5/8）　：ソラン裁かれる！　裁判官も一般民衆もすべてが敵！
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大勢の一般傍聴人たちのいる中で、ソランの裁判が始まった。
裁判官の前に立たされたソランは、痛々しくも頭から血が流れたままだ。
裁判官はソランに問う。「宇宙線を浴びて、おそろしい怪物になってこの地球に帰ってきた。今はもとの姿に戻っているが、持ち前の超能力を使って大都市の一部をめちゃくちゃにした！この事実は認めるね？」
「認めません！」

ソランのはっきりした否定を聞いて、傍聴人たちはどよめく。
「うそつきめ！」「なんて白々しい態度なんだ！」「今まで素直な少年だと思っていたが、とんでもない！」
裁判官も怒る。「自分の犯した罪を認めないというのは、いったいどういうわけだっ。」
「罪を犯したこともなければ、大都市を破壊したこともないからです！」とソラン。
とぼけるなと、裁判官は問う。あの怪物がお前でなければいったい誰なのかと。
ソランははっきりと答える。
「ブルー博士の変わり果てた姿です。」



「自分の罪をブルー博士になすりつけるとはなんというやつだ！」「ソラン、裁判官を侮辱する気か！」
傍聴人たちも裁判官も激怒するなか、ミカが立ち上がる。
｢みなさん、ちょっと待ってください！みなさんは今までソランさんが地球の平和のために、身の危険を犯して働いてくれたことをもう忘れたのでしょうか。」
「ソランは箱根の猟師のほかに、何人もの人間を殺しているんだぞっ」と裁判官。
「もちろん、罪は罪です。しかしソランさんの言い分もあるはずです。それを聞いてやるべきではないでしょうか。このまま刑の宣告を下すのは、あまりにもソランさんがかわいそうです。私からもお願いしまうす。どうかソランさんの人権を認めて、言い分を聞いてやってください。」


涙ながらのミカの切々とした訴え。
ソランは、「ミカさん、ありがとう。」
傍聴席に戻ったミカを、「よくやった」と古月と桂木はねぎらう。
裁判官は、「小娘の奴、生意気なことをぬかしやがる」と思いながらも、言い分を聞いて、ソランの話を聞くことにする。



ソランは、ロケットで打ち上げられてからのことを語りはじめる。

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ロケットのなかでソランは、不安と恐怖を感じながら、ベッドの上で寝ていた。
やがて、閃光とともにメッシュ58星雲が目の前に現れてくる。（←銀河系に似た、横長いぐるぐる巻きです。）
それを見たソランは、すさまじい恐怖に襲われ、激しく動揺。（←この時のソラン君の表情は、今までにはないもの。目を大きく見開き、恐怖心そのもの。）
もしブルーの説が間違っていれば、自分は放射能に犯され、そして……。
「冗談じゃないっ。」
感情がいっきに爆発するや、いつのまにかベッドから起き上がって歩き出していた。


そんなソランの前に立ちはだかる人物がいた。
「わしの説に間違いがあるはずないっ。」
ブルーであった。
驚くソラン。
ブルーはこっそりロケットに忍び込んでいたのだ。自分の学説を証明するチャンスとして。
「なぜ、そのことを科学省に言わなかったのです？」とソラン。
「言ったこところで、わしの研究のために費用を出してはくれまい。」
彼は言う。ソランの病気を治すためではなく、自分の研究のために、ルートM2にロケットを飛ばさせたのだと。


だから放射能を浴びて新しい生命力を得るのは自分だけでいい。
ブルーはそう言って、ソランを透明の筒のような入れ物のなかに閉じ込めてしまう。
その後、ロケットはメッシュ58星雲の真っ只中に入り、「放射能の宝庫」（←なんちゅう表現！）に突入。
と同時に、ブルーの体に異変が。
苦しみだすや、巨大化し、怪物に。気も狂って、ロケットを破壊しはじめる。
ソランは、すきを見て脱出用の小型ロケットに乗って、地球に引き返したのだ。


＃＃＃＃＃＃＃＃＃


ブルーがあれ以来姿を消したのも、そのせいだったのか。
納得した古月たちは、裁判官につめよる。これで無罪が証明されたではないかと。
しかし裁判官は受けつけない。
「まったく君は話をつくるのがうまいな。」
証拠がないというのだ。


そこにチャッピーが飛び込んでくる。
「証拠はここにあります！」
そう言って、ソランが乗って戻ってきたという、小型ロケットの破片を見せる。
しかし、傍聴人たちはそれを見て、大笑い。
「これがロケットの破片だって！」「おおかたどこかの製鉄所から盗んできたんだろう。」「第一、黒く焦げてるだけで、ロケットの面影もないじゃないかっ。」
「うそじゃありません！」とチャッピー。「ソランくんの倒れていた場所で見つけたものです！」
林の中には、原型に近い残骸もあるが、裁判に間に合わせるために、やむなく一部だけを持ってきたのだという。
そういう彼女の必死の主張にも、傍聴人たちは全く耳をかさない。
「でたらめを言うなっ。」「裁判を長引かせるためのいたずらにすぎん！」


やがて、判決が言い渡される。
死刑！



こんなむちゃくちゃな判決があるものか！
古月は訴えるが、聞き入れられない。
「博士、これ以上言ってもむだです」とソラン。
力になれなくてすまないと嘆く古月を、彼は逆に慰める。
「博士の恩は死んでも忘れません。いずれにせよ、ぼくの命は２日しかないんです。」



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この部分は、「遊星仮面」の漫画版の最終話近くと、アニメ版最終話近く（37話）のどちらにもある、メチャクチャな裁判話と、じつによく似ています。
同じ制作会社の作品なので、互いに原案を見る機会があったのかも。

ただ、アチラでは、検察側と弁護側と裁判官とが、いちおう役割分担されていました。
こちらでは、裁判官しかおらず、しかも極端な検察側と化しています。よりムチャクチャです。
子供であるミカちゃんの主張が認められたところだけが、唯一民主的だったかな。


4295 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 13時19分

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あらすじ（6/8）　：ソラン死刑台に登る……　しかし事態急転！怪物現る！
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死刑執行の日。
電気椅子は、建物の外の、階段のついた台の上に置かれていた。
執行責任者から、言い残すことはないかねとの問いに、ソランは「言うべきことは全部言いました。」
「死にぎわまで悪態をつきやがる！」と執行責任者。


処刑台へと向かうソラン。その寂しげな後ろ姿に、木の葉がはらはらと舞う。
「チャッピー、ミカさん、古月博士、桂木隊長……お元気で。」



古月と桂木、それになぜか裁判官は、死刑台を見下ろせる建物の屋上にいた。
裁判官はほくそ笑む。「これで一安心だ。もしもあの怪物（←ソランのこと）を悪事に利用されたらたいへんなことになるっ。」
これを聞いた古月はカッとなり、裁判官を殴打。「その言い方はなんだっ！」
「よくもこのわしを殴ったな」と裁判官。「きさまたちもソランと同じ罪で訴えてやる！」
「やれるものならやってみろっ。」
「ようし、今言った言葉を忘れるなっ。」（←コイツ、ほんとに法律家か？）


一方ソランは、木の葉の舞う中、ゆっくりと死刑台をあがっていた。
２人の刑務官の間にはさまれた電気椅子へと、ゆっくりと向かう。
目を大きく見開き、目の前の椅子を見る。恐怖と絶望に襲われた表情で。（←このあたりの描写はなかなか見事。）
そして、あきらめたようにドンと椅子に座ると、刑務官たちは彼の体を椅子に縛りつける。
「死刑執行！」
執行責任者がそう叫んだところで、遠くから、ドカーンという大きな音が何度も何度も。



東京湾に怪物が現れた！　その知らせが入ってくる。
大きな音は、怪物と戦っている自衛隊の大砲の音だった。
怪物の正体はソランではなかったのだ。
抱き合って喜ぶ古月と桂木。

これでソランの無実は証明された、死刑を取りやめろと裁判官に訴えるが、裁判官は拒否。
「わからんか、ソランと怪物は仲間どうしなんだ！死刑台に立つまでの間に、ソランは怪物を何かで呼び寄せたに違いない！まもなくソランを救いにここへやってくるはずだっ。」
「そんなばかな言い方ってあるものか！」
そう古月が叫んでも、裁判官は聞く耳をもたないどころが、職員たちをせかす。
「まごまごしている場合ではない！はやいとこソランを死刑にするんだっ。」



そこにバブルマシン（＝エンゼル号）があらわれる。
チャッピーが乗っていた。
怪物が東京湾にあらわれたことを聞いたソランは、自分を縛り付けていた紐をいっきに切り、マシンに乗り込む。
騒ぐ裁判官。「ソランが逃げるぞっ。撃てーっ、撃てーっ、撃てーっ。」
押さえる古月と桂木。「よせっ、なんてことするんだっ」
裁判官の命令どおり職員たちは銃を放つが、バブルマシン（＝エンゼル号）に通じるはずはない。


なぜ脱獄を止めなかったなどど、なおも悪態をつく裁判官を無視し、古月は叫ぶ。
「ソランくんがんばれ！きみの無実をみなさんに知ってもらうためにも！」



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この部分、木の葉はらはらの大気の描写が、非常に効果的。
ソランのさびしい、絶望的な心情をよく表していると思います。


4296 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 14時32分

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あらすじ（7/8）　：怪物VSソラン
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怪物は東京湾で、船を叩き壊すなど、大暴れしていた。
そこに、バブルマシン（＝エンゼル号）突進。
衝撃で怪物がひるんだすきに、ソランはマシンから飛び出し、怪物（＝ブルー）と向き合う。
怪物は叫ぶ。「ソラン、よくもおれをこんな体にしたなっ。」
「ぼくのせいにするつもりかっ」とソラン。


ソランは怪物の足をつかんで、深い海底に引きずり込む。
息をできなくさせたうえで、殴りかかる。
そこに、潜水隊がやってくる。
ソランはオーロラ隊が加勢に来てくれたものと思ったが……違っていた。
なんと、ソランめがけて何本もの銛を放ってきたのだ！
しかも、それらすべての銛の先にはダイナマイトが。
ソランはなんとか銛を避けるが、そのまま海底に突きささった銛は大爆発！




その爆発は、海上でエンゼル号に乗って待機していたチャッピーには、海底火山の爆発のように見えていた。
ソランの危機を察し、海底にもぐる。
やがて、気を失って浮上してくる彼を発見し、救助。
「だいぶ弱っている！機能が衰えていたので、今の爆発を避けきれなかったのね。」

緊急を要すると感じたチャッピー、ソランを機上に乗っけたまま、急ぎ陸上へ。
そして、古月や桂木らが待機している、東京湾上の船へと戻る。
戻るやいなや彼女は、ソランを病院に運べと叫ぶ。
しかし、と古月。「病院に運んだところで、この地球上にはソランくんを治せる医者はいないんだぞ。」
「そんなこと言ってたら、ソランくんは死んでしまうわ。なんとかしてよっ！」


とりあえず船室に運ばれたソラン。意識はなかったが、同じことをぶつぶつつぶやいていた。
「怪物が……フロッグメンが……爆発……。」
古月と桂木は、その意味を考え合う。
怪物があの爆発で自滅した　という意味だろうか。
しかし、フロッグメンとはいったい？
そもそも２人とも、なぜあの爆発が起こったのかも知らずにいた。


やがて医者がやってきてソランを看るが、「これでは出血を止めてもむだだ。」
爆発によって体が弱ってしまったため、命はあと２時間しかもたないという。
ソランの体は地球の医学では直すことができないため、どうすることもできない。
号泣するチャッピー。
そこに、バブルマシン（＝エンゼル号）になにか通信が入っているとの連絡が入る。



古月がバブルマシンについている通信器をとると、聞こえてきたのはデビリスの声。
乗ってきた救急ロケットが故障して、地球から約30キロの上空で静止したままになっているという。
それを聞いたチャッピー、「ちょっと貸して」と古月の手から通信器をとりあげ、
「ならエンゼル号でソランくんを運びます。位置を示す電波を出していてください。」


もしかしたらソランは助かるかもしれない。
チャッピーはソランを乗せ、全速力。
方向探知器を使って、なんとかデビリスのロケットにまでたどりつく。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

ここで出てきた謎の集団が、後編部に出てくるメイン悪役で〜す。


4297 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 15時36分

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あらすじ（8/8）　：デビリス、ソラン救命に全力をあげる
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ソランは手術室に運ばれた。
そこには、ソラン星から来た医学博士と、彼を手伝う医師たちがいた。
ソランを看た博士は、今手術はできないと言う。
「なんだって！どうしてだっ」とデビリス。

理由は、ソランに抵抗力がほとんどないため。
栄養剤をじゃんじゃん打って、まず体力をつけてからでないと手術はできない。そのためには最低1時間はかかるという。
「とんでもない、ソランくんの命はあと１時間とちょっとしかないのよ」とチャッピー。
しかし、手術を強行すれば、99パーセントは助からないというのだ。


チャッピーは嘆く。「助かると思ってせっかくここまで運んできたのに、やっぱりダメだったのね。」
しかし、デビリスはあきらめていなかった。
このままにしておいても１時間ちょっとで死ぬのなら、１パーセントの成功率にかけてみようと決断する。




手術は開始された。
ソランの体に突き刺されるメスが、音をたてる。　プッ、ズズーと。
「とても見ていられないわ。」
チャッピーもデビリスも、辛そうに顔を背ける。




手術は終わった。
しかし、ソランの人工心臓は動き出さなかった。
とうとう奇跡は起こらなかった。
みなが意気消沈するなか、ある医師が博士に提案する。パワー電流をソランの人工心臓に通して、ショックを与えてみたらと。
それを聞いた博士は、彼を叱咤。「もし失敗でもしたらどういう事態をまねくかわかっているか！」

デビリスはあらためて聞く。そのパワー電流というものに望みはあるかと。
博士は答える。望みはあるが非常に危険。電流が強力すぎて、ソランの弱った体では爆発を起こす可能性があるのだという。
そのあおりをくって、このロケットも大爆発を起こすだろう。
博士はデビリスに言う。「ソランくんの命を救うことも大事なことでしょうか、このロケットの乗員を犠牲にすることはできません。」


「わーん、ソランくん生き返ってよ。残されたあたしはこれからどうすればいいの！」
チャッピーの泣き声が響きわたるなか、デビルスは決断する。（←小さいコマですが、２コマ使って徐々に顔がアップしていっています。彼の強い思いが感じとれます。）
彼は指示する、電流を流せと。



それは出来ない！との博士に向かって、デビルスは説く。
「我々がこうしてやってきたのはソランを救うためではなかったのか。危険をおそれて今さらソラン星へおめおめ引き返せると思ってるのか。死ぬのがこわいんだな。わかった！もう頼まん。わし1人ででもなんとかやってやる。わしの行動に対しては、誰も止めることはできないはずだ！」



そう言ってメスを握ったものの、どうすればいいのかわからない。
やがて博士は、デビリスからメスを取り上げる。
「メスはもう必要じゃないんですよ。奇跡にかけてやってみましょう。」


そして装置付けが行われ、ソランの切り裂かれた胸のなかに、管のようなものが３本ほど挿入される。
「スイッチ用意！」
神様、どうか爆発しませんように　との願いのもとで、バババーッと電流が流されてゆく。


＊＊＊＊＊＊　前編終了　＊＊＊＊＊＊＊＊


4298 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月04日 (木) 16時37分

こーやって書いてくると、前半部は、ソラン受難の話だけでないですね。
メインキャラクター大活躍の話でもありました。

というか、ごく少数とはいえソランを守ろうとする者の思いがやけに熱く、時には命までかけていたことが再認識され、書いていた私本人がヘンに感動してしまいました。




後編は一転して、悪の一味ブラッククロス団が、怪物化したブルーを使って世界制服をたくらむお話となります。
ブルーを元に戻す薬をめぐっての争奪戦も繰り広げられます。
まあ、単純というか……前半のような重い内容ではありませんので、前半ほど密に記述する必要はないと考えています。


4299 名前:管理人・うる妻 投稿日:2010年03月04日 (木) 22時50分

「ブラッククロス事件」のご感想ありがとうございます。
．．．って、まだ前半なんですね。
うーーーん、これは読むほうも覚悟を決めて臨まなければ．．．って、なんだ。

ところでこのお話はまったくのマンガオリジナルではなく、

＞アニメの77話「ソラン故郷に帰る」、78話「モンスター」、79話「ソラン復活」のお話の内容や、設定の一部が、もとになっているようです。

って感じですね。
でもってブルー博士を怪物化させたのが強烈な宇宙線ではなく、核戦争の放射能なんてことだったら発禁本になっていたのかなあ．．．なんて、ちょっと思ってしまいました。

そして、アニメだと足のひっぱり役のチャッピーとお飾りヒロインのミカがマンガではちゃんと活躍しているのがうれしいです。
チャッピーは健気なだけじゃなく心意気が熱いし、その上結構賢いわ。
ソランの受難は読むのがつらくなりそうなお話ですが、彼女らの奮闘のおかげでお話に深みが出来て、重くてつらいだけでない出来ばえになっていると思います。


．．．ここまで書いてふと気が付いたのですが、無実の罪で処刑台にあがるソランは十字架に掛けられるキリストと重ねているところがあるんじゃありませんか。


4300 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月05日 (金) 00時21分
ＯＨＹＡＢＵさん、ブラッククロス事件・前編のあらすじありがとうございます。

いやー、なんというんでしょうか・・・最後になってとんでもない苦難に見舞われるんですね、ソラン君。
病気・・とは言わないか、サイボーグボディーが老朽化し、要メンテとなったのに地球にその技術がなく、重体のままロケットに乗せられてソラン星へ。しかし・・・放射能を魔法の薬かなにかとカン違いした科学者の陰謀のせいであらぬ疑いをかけられ、弱った体にさらに銃弾を撃ち込まれ、治療も受けさせてもらえないまま「めちゃくちゃ裁判」で死刑判決ですか。なんという仕打ち！ＳＭプレイだけでは飽きたらず、輝ける大きな目とふっくらホッペとハイレグパンツのかわいい少年によくもここまでヒドイことができるものです。o(｀台´+)=3

「めちゃくちゃ裁判」は本当に遊星仮面と重なりますね、でもピーターの場合は誰も彼を遊星仮面だとは知らずにでした。ソランはいままで地球人のためにさんざん苦労（縛られてムチ打たれたり電気流されたり・・）して、命がけで戦ってきたのに。しかも彼はそのためにサイボーグの身体を酷使して、いまにも死にそうな状態だってのにです。
まるで中世の魔女裁判並みだな、同じ中世でも東映のロビンは騎士道精神を取り入れたけど、エイケンのソランや遊星仮面は魔女裁判を取り入れたんですね。

・・・そういえばロビンも、大詰め前の話で牢に入れられ死刑執行・・というシーンがあったっけ。でもこれは敵の手によるもので、裁判はありませんでした。
理不尽な死刑に対し、なんら臆することなく覚悟を決める雄々しい姿は、ソラン、ピーター、ロビンともに同じだったんですね。（これだけはとても真似できんな〜、私なら泣きわめいて発狂するかも）

********************

＞「不死身のソランくんが病気で倒れるなんて、今まで考えてもみなかった。」
＞電子頭脳は古びて故障寸前、人工心臓は弱り、両足の人工筋肉まで痛んでいる、５日以内に治療しないと命があぶない。なのに、地球の医学ではどうすることもできないのだ。

生身の身体なら疲れても栄養とって休息していれば自然と回復いたしますが、機械を内蔵したサイボーグの場合、定期的なメンテナンスが必要になりますね。００９のメンバーはたぶんギルモア博士がそれをやっていたのでしょう。ソランはこのことをどういうふうに考えていたのでしょう、ちょっと疑問に思います。
普通に考えると交換部品や修理のための道具などを持ってくると思うんですよね、あとチャッピーにメンテの技術を習得させることも・・・それが不可能ならリリみたいな美人の修理ロボットを連れてくるとか（なぜ美人？）。それをしないと地球なんて“原始的な”星へはやってこられないと思うんです。

まあ地球に来て以来、正義と平和のために働きづめで耐用年数が大幅に縮まってしまったことは容易に想像つきます。
にしても機械である以上、いつかはガタが来るわけですから、ソランはそのための準備をしてくるべきだったと思います。
それとも地球の科学力がもっと高いものだと勘違いして「現地調達」できると思っていたのかな。


4303 名前:管理人・うる妻 投稿日:2010年03月05日 (金) 13時34分

＞まあ地球に来て以来、正義と平和のために働きづめで耐用年数が大幅に縮まってしまったことは容易に想像つきます。

おまけに地球人は恩知らずで自分勝手なヤツが多すぎました。
デビリスさんは地球のことをもっとよく調べてからソランを送り出すべきでしたね。
つか、私が里親だったら、大切に育てた養子をそんな星にやらないですよ。(＞ω＜)

それにしても、古月親子はもっと早くソランの身体の不調に気づいてあげられなかったのかなあ。
余裕があれば危険区域を通らずにソラン星まで送り出せたのに。
ソラン自身も、もっと自分の身体を大切に考えるべきでした。
(これで死んだらソラン君、過労死だぞ。保険金は出るのかな？？？)


4312 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月06日 (土) 17時37分

＞うる妻さん

＞無実の罪で処刑台にあがるソランは十字架に掛けられるキリストと重ねているところがある


言われてみて、そういう見方もあるかなぁ　と思いましたが。
でもどうかな〜、日本人の発想からそういうところに結びつけるかな〜。


これこそ、宮腰さんご本人にお聞きしなきゃわからないことだったでしょうけど……。


4313 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月07日 (日) 02時41分

うる妻さん。

＞デビリスさんは地球のことをもっとよく調べてからソランを送り出すべきでしたね。

おっそろしく野蛮な住民たちのすむ星でしたものね。
それでもたぶんソランは、お姉さんを捜しに地球へ行きたいと言ったんじゃないかと思います。その場合はどうしたら・・・
チャッピーのほか、彼を修理できるロボットをお供につけてほしかったですね。
リリとのコラボは面白そうだな、彼女ならソランがピンチのときは一緒に戦ってもくれるでしょうね。


＞ソラン自身も、もっと自分の身体を大切に考えるべきでした。
＞(これで死んだらソラン君、過労死だぞ。保険金は出るのかな？？？)

ソランはオーロラ隊員ですから、雇用保険や労災保険には入っていると思います。強制保険ですから。
問題は生命保険ですね。毎日が死と隣り合わせの危険な仕事してますから、保険会社も彼の加入には二の足を踏むのではないでしょうか。

昔、アメリカでアポロの宇宙飛行士が生命保険に入ろうとしたら断られたというエピソードがあったそうです。


4314 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月07日 (日) 02時43分

「ソランくんの生まれ故郷のソラン星（←おいおい！違うだろ！）

古月博士にしてこんな台詞がぽろっと出てしまうあたり、ソランに対する地球人の深層意識を垣間見ることができますね。
地球人であるはずなのに、基本的に自分たちとは違うエイリアンなのだという認識なのでしょう。
じつは私も・・・サンワイドコミックスを読むまで彼を「宇宙人少年」だと思っておりました。
ごめんね、ソラン君。


＞「ルートM2」というコースを使うと、３日でソラン星まで行ける
＞最も早い光子ロケットでも１週間はかかる

ソラン星は何光年も離れた遠い星ではなさそうですね。
この時代の宇宙はコンパクトでよかったなあ、よその星に手軽に行けて・・・r(￣ー￣)

＞彼（ブルー博士）が言うには――宇宙線こそが、人類が長年探し続けていた若さの泉。
＞メッシュ58星雲にある宇宙線は、有害どころが、むしろ人類に永遠の命を与えてくれる。

スゴイ学説ですね、動物実験ぐらいやった上での説なんでしょうか。（んなわきゃないな）

病気を治す優れた薬も、匙加減や使用法を誤ると人を殺す毒薬になります。たしかに放射線についても同様のことが言えると思います。放射線は医療現場でいろいろ使われています。しっかし、これはあまりにも・・・宇宙空間で無造作に発生してる放射線が人体にいいはずありません。適度な量に調節して最適な場所に照射するからこそ効果あるわけで、それ以外の放射線は毒に決まってます。

完全に迷信やオカルトに染まってますねブルー博士。それを信じちゃう古月博士もだけど。
でもこの時代放射能に関する知識はいまほど知られていなかったのかな、それが描かれたのだという見方もできるかも。


4315 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月07日 (日) 02時43分

＞ミカは泣いていた。「ソランさんは地球に来てから、あまりにも働きすぎたのよ。」
＞チャッピーも泣く。「そうだよ、事件という事件をほとんどひとりで解決してきたんだもの……。」

過労で倒れる猛烈サラリーマンに重なりますね。高度経済成長まっただ中だった時代性を感じます。そんなダンナの苛烈な働きぶりを理解してるのは、やはり女房たちなんですね。
ソラン君、ちゃんと働きに見合う報酬はもらっていたのでしょうか？

＞「ぼくの体のことで、責任を地球の人たちに押しつけるのはよくないことだよ、チャッピー。」
＞ソランはどこでも謙虚だった。「ぼくは幸福ものさ。これだけ大勢の人たちの心あたたまる見送りを受けられるんだからな。」

もう言葉がありません、モノクロアニメの主人公ってどうしてこんなによくできているんだろう。いまの子供がこういうのを見たらどういう反応を示すか見てみたいです。


＞「やっぱりあたしも行くわ。ソランくんと離れて暮らすなんて、あたしにはとても耐えられないわ。」

＞「知ってて行くなんて、ソランくんはばかよ！」

なんだかチャッピーが人間の女の子に思えてきました。（＾o＾*）
ソランはチャッピーが勝手についてこないよう、ブン殴って気絶させたんですね。

＞この時の顔のアップも二重まぶた、まつげつきです。

このシーンならもう、どんなに美しく描いたってバチは当たりません！！


＞やがてロケットは発射。
＞と同時に、古月のもとにソラン星からの通信が届く。

＞一足遅かった！

ソランの乗ったロケットは完全自動操縦だったんでしょうかね？通信を入れ、ソランが操縦して引き返すことをしなかったということは。


＞桂木は、ブルーをひっつかまえろと部下たちに命令する。
＞ブルー博士、別に悪いことはしてないんですけど〜。

ほんとですね、そのときどきのキブンやフンイキで人を逮捕するあたり、「めちゃくちゃ裁判」をする社会的下地はできあがってるようです。


4316 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月07日 (日) 08時39分

＞ソランの乗ったロケットは完全自動操縦だったんでしょうかね？

はい、そうです。ソランは寝たままですし。

アニメの場合には、ブルー博士がいっしょに付き添っていましたけど。


4322 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月09日 (火) 01時36分

ソランの「めちゃくちゃ裁判」も、遊星仮面のそれ以上に凄まじいものですね。

＞裁判官の前に立たされたソランは、痛々しくも頭から血が流れたままだ。

裁判の前にケガの手当てぐらいしてあげなさいよって言いたくなります。地球人のおエライさんたちは悪事が発覚しても「入院」してるあいだはしょっぴかれずにすんでるんですから。
「どーせすぐ処刑するんだから」って、処分する服を洗濯するが如しと考えたのかな。（だとしたら守ってやる価値ないな、地球人って）

＞裁判官も怒る。「自分の犯した罪を認めないというのは、いったいどういうわけだっ。」

自分は裁判のことあまり詳しいわけではありませんが、裁判官ってこういうこと言わないと思いますね、これは検察の言う台詞です。怪物がソランのなれの果てだと考え恐怖したおエライさんたちが「再び怪物化しないうちに急いでソランを殺せ！」と命令を下したのでしょうかね。
もしかしたら裏でトンでもない悪事を計画中だったおエライさんが、いつの日かソランが自分の悪事を追及してくることを恐れ、この機をいいことにソランを亡き者にしようと謀ったのではないかと勘ぐりたくなります。


●ソランがロケットで打ち上げられてからのこと

＞もしブルーの説が間違っていれば、自分は放射能に犯され、そして……。
＞「冗談じゃないっ。」
＞感情がいっきに爆発するや、いつのまにかベッドから起き上がって歩き出していた

あとになって冷静に考えてみれば「そんなうまい話があるわけない」とわかっても、切羽詰まったときには人間騙されてしまうものですね。ソラン君も彼を送り出した古月博士たちも「ほかに助かる方法がない」という状況の中でブルー博士の口車に乗ってしまったんですね。


＞「なぜ、そのことを科学省に言わなかったのです？」とソラン。
＞「言ったこところで、わしの研究のために費用を出してはくれまい。」

あたりまえです、出すはずありません。(＾＿＾)
永遠の生命力を与えてくれる放射線なんて戯言、誰が信じますか！です。放射線は地球の実験室で作れるのですから、手間はかかってもその効果をにおわせるような実験データを集め、科学技術省の役人を納得させる努力をすべきだったでしょう。

＞だから放射能を浴びて新しい生命力を得るのは自分だけでいい。
＞ブルーはそう言って、ソランを透明の筒のような入れ物のなかに閉じ込めてしまう。

でもソランで人体実験しなかっただけマシだったかもしれませんね。
ブルー博士は自らモルモットになったのですから、その点はリッパだと思います。


＞「放射能の宝庫」（←なんちゅう表現！）

マンガ版ソランの舞台は２７世紀。２０世紀に起きたヒロシマ・ナガサキの悲劇は遠い過去の出来事として忘れ去られているんだろうなあ。なんたってあのソランですら水爆を使うくらいですから・・・。
ところで「放射能の宝庫」は、ブルーの台詞でしょうか。それともナレーション？まさかソランの台詞ということは・・？


●再び裁判のこと

ロケット内での驚くべき証言・・・が得られ、チャッピーが物証も提示したのに

＞「でたらめを言うなっ。」「裁判を長引かせるためのいたずらにすぎん！」

で、「死刑！」なんですね。

古月博士が言うまでもなくむちゃくちゃなんですけど、いろいろ考えてみるとこのテの裁判って現実にありませんでしたか。
私が最も思い当たるのは、１９８９年暮れのルーマニア政権崩壊時におけるチャウシェスク大統領の「裁判」です。
あのときチャウシェスク氏は、どっかのビルの一室らしき場所で夫人とともに３０分ばかりの「裁判」にかけられ、問答無用で死刑判決を言い渡されました。そしてその場で銃殺です。弁護人も傍聴人もいないみたいで、まったく裁判の体をなしていませんでした。

ほかにも戦争に勝利した某国が、占領した国の指導者を裁いた裁判があります。こちらはいちおう弁護人とかいて裁判の体を繕ってはいましたが、中味を聞くと最初から判決が決まっていたのが見え見えです。

ブッ殺したいんだけど、それをただやっちゃうとヤバンだから、いちおう裁判して世間のお墨付きをもらいまひょ。・・・てな理由で行われる裁判は現実に存在しますね。ソランや遊星仮面で描かれていた「めちゃくちゃ裁判」はものすごく野蛮で醜さいっぱいですが、わりと現実を描いていたのかもしれません。

＞子供であるミカちゃんの主張が認められたところだけが、唯一民主的だったかな。

遊星仮面では、リンダちゃんの証言は「子供の言うことだ」という理由でまったく聞き入れられませんでしたものね。


4323 名前:管理人・うる妻 投稿日:2010年03月09日 (火) 12時53分

＞「再び怪物化しないうちに急いでソランを殺せ！」

深読みすればそんな感じもしますね。
ただし怪物がソランではなかったとすると、ソランなしでどうやって怪物を倒すつもりだったのか、それをお偉いさんがたに聞いてみたい気がします。


＞チャウシェスクに対するムチャクチャ裁判

チャウシェスクの場合は殺されても文句言えない部分も多かったですからちょっと違うんじゃないでしょうか。
人気者のソランが怖くなったので難癖つけて消してしまおうとしているように見えます。
私がイエスに次いで似ていると思ったのがジャンヌ・ダルクです。
当時の権力者も、国を救って人気者になったジャンヌが怪物に見えてきたので、早く始末したいと考えたんじゃないかなーと思いました。


けれど、この作者はなんでまたこんなに主人公を虐めまくるマンガを描いていたのか疑問に思います。
子供の読者がこういうお話を好むとは思えないんですけどね。


4324 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月09日 (火) 16時47分

あのルーマニア革命には、不明なところが多すぎ、今なおきちんと検証できていないのが現状です。
チャウシェスクと、彼と同じように権力を行使した夫人に対しては、ああせざるを得なかった部分も感じ取れます。
ただ、子息にまでは被害をもたらさなかったことと、何よりも内戦を引き起こさなかったことは、本当に賢明でした。

（ちなみに現在のルーマニア国歌は、私の好きな国歌のひとつです。曲はカッコいいし、歌詞は凄すぎ！）




＞うる妻さん

＞主人公を虐めまくるマンガ

ですがうまい具合に、時代遅れの漫画表現――デフォルメの進んだマンガチックな絵柄と、速く展開しすぎるコマ――によって、印象としては、かなり薄まったものになっています。
同時に、これはちょっと悲劇的なことでもありまして。
文章に落とせばここまで内容がキツイにもかかわらず、漫画としては、そのインパクトが後世にまでほとんど伝わらなかったのですから。



＞礼院坊さん

＞切羽詰まったときには人間騙されてしまう
＞ブルー博士の口車に乗ってしまった


ブルーは決して、だましたわけではないと思います。
状況を思いっきり、自分のために利用しただけです。

この人本気で本気で、放射能の効能を信じてましたからね。



＞＞「放射能の宝庫」

＞ブルーの台詞でしょうか。それともナレーション？まさかソランの台詞ということは・・？


そのまさか。
この部分はソランによる回想箇所なので。


4326 名前:OHYABU 投稿日:2010年03月09日 (火) 17時24分

＞うる妻さん

＞ジャンヌ・ダルク


たしかに彼女への迫害には、イエス以上に「異質なもの」へのおそれが、同時に含まれていますからね。


ただ、今回のお話の場合、ソランを迫害したのは権力者だけではありません。一般民衆もです。
後編には、そのことに対する作者自身の考えがちらりと出てきます。



このお話のラストも、スカッとするような単純なものにはなっていません
ある意味、残酷です


4329 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月10日 (水) 00時51分

＞怪物がソランではなかったとすると、ソランなしでどうやって怪物を倒すつもりだったのか、
＞それをお偉いさんがたに聞いてみたい気がします。

遊星仮面でもありましたね、「反乱軍を撃滅せよ」で遊星仮面をマジで倒そうとするキニスキーの話が。遊星仮面を殺したら、そのあとどうやってピネロンと戦うんだと彼に問うてみたかったです。
そのときのうる妻さんのお答えは「彼はある意味“軍人の鑑”では？」でしたね。さすれば、ソランを亡き者にしようとしたお偉いさんたちも“鑑”なのでは？国の未来や国民の幸せよりも目先の利得でキタナイことするお偉いさんたちの。


4330 名前:礼院坊 投稿日:2010年03月10日 (水) 00時52分

ＯＨＹＡＢＵさん。

＞ブルーは決して、だましたわけではないと思います。
＞この人本気で本気で、放射能の効能を信じてましたからね。

あ、そうか！
彼はマジでそれを信じていたわけですから、なるほど〜・・・しかし、それならばこのシーン、

＞放射能を浴びて新しい生命力を得るのは自分だけでいい。
＞ブルーはそう言って、ソランを透明の筒のような入れ物のなかに閉じ込めてしまう。

ここでブルー博士、「さあソラン君、君も一緒に永遠の生命力を授かろう！」と目を輝かせてソランの手を引っ張ったのならちょっとは評価してやってもいいですけど、結局ソランの命を救う意志なんか微塵もなかったわけですから、やっぱり私には“だました”の感が強いです。


「放射能の宝庫」はソラン君の台詞だったんですか・・・思えばソラン君、ソラン星で育って地球のことはほとんど知らないのですよね、６００年前の戦争で都市爆撃に使われた核兵器のことも、その結果の凄惨さも。r(ー＿ー )

ソラン星にはそういう愚かな歴史はなかったものと見ました。ならば広島の原爆ドームや原爆資料館に社会科見学に連れて行ってあげたいですね。もっとも、あの負の世界遺産が６００年後まで保存されていればの話ですが。
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