第29話 消えた豪華船

放送日/昭和41年(1966年)11月5日

脚本/中根芳明
演出/茂野一清
美術/沼井肇
作画監督/鈴木伸一



hayaokinguさんの投稿より(2003/11/30)


作画監督は鈴木伸一さん。 いきなりその他大勢の中にあの「ラーメン大好き小池さん」がいます。 窪さんの回とは同じ番組と思えないくらい絵が違います!
ゲストキャラがCMキャラみたいに実にユニーク!  ロビンやリリもお人形さんみたいで可愛らし過ぎるかな? ベルや教授の目玉もいつもより大きめで「オバQ」っぽいかも?

さてお話の方は、りりが乗ってて、ベルと教授が勝手に忍び込んだ豪華客船が「黒い鷹」と言う大掛かりな窃盗団に奪われた!と、まあシンプルなものですが、大金持ちばかりの客の中に一組、「大嘘つき」がいるって言うので、そのキャラに妙に時間取っています。

今までのに比べると簡単な解説ですが、まあ、こんなトコロです。決して面白く無いわけではないです!当時のアニメとしては平均的な感じだと思います。「濃い」話が「濃すぎる!」のですよ、ロビンの場合!

と、書いてる間に「呪いの吸血鬼」流れてます。う〜ん、やっぱり絵も話の密度も違い過ぎるゾ!

 

文責uccello(2004/5/9)


今回もリリが主役のお話です。なので(?)もうちょっと詳しく見てみましょう(笑)

リリが「ミス・ミューズ」に選ばれ、豪華船ミューズ号の乗客となります。他の乗客たちは世界各地の大金持ちばかり。そんな中でもニベロ夫妻の贅沢ぶりは群を抜いていました。でも、なんかちょっとヘンな感じです。
ヘンと言えば他にも怪しい男が一人いました。サンゴールというこの男、物陰でこっそりと外部と連絡を取ったりしています。

レインボー戦隊からミューズ号に乗ったのはリリ一人だけで、他のメンバーは家でお留守番...のはずが、実はベルと教授がこっそり乗り込んでいました(ロビンたちはお見通し)。しかし間違ってオンボロスーツケースの中に閉じこめられてしまい、メザシとインスタントラーメンをかじって飢えをしのぐありさまでした。
このスーツケース、実はニベロ夫妻の物だったのです。あやうく見つかりそうになりますが、ニベロ夫妻がスーツケースを隠そうとしたおかげで難をのがれ、無事リリの部屋に匿われることになりました。

でもリリは「お留守番を頼むわよ」とパーティーに出かけてしまいます。「せっかく外に出られたのに...」と残念がるベルと教授。ところがパーティの最中に鷹の形をした飛行機が上空に現れ、襲ってきた男たちによってミューズ号は乗っ取られてしまいました。サンゴールは「黒い鷹」という大窃盗団のボスだったのです。

リリたち乗客はサンゴールのアジトである太平洋上の無人島に連れてこられます。窃盗団は乗客たちを人質にして身代金を奪う目的なのです。リリたちは洞窟中に閉じこめられてしまいました。
彼女たちの後をこっそりとつけてきた教授とベル。ベルったら、さっさとロビンたちに連絡すればいいものの、何を思ったのか洞窟に侵入して大騒ぎを引き起こしてしまいます。
リリはベルを助けようと戦いますが、しかし彼女の奮戦もむなしく、棒でブン殴られて失神したベルは洞窟の外に放り出されてしまいます。

見張られて洞窟から出られず、ベルを助けることが出来ません。こうなったら自分がロビンに知らせてくる!と教授が言い出し、リリが止めるのを聞かず飛び出してしまいました。
しかしメザシとインスタントラーメンしか食べてないせいか、教授はすぐにヨレヨレになってしまいます。

一方、ミューズ号が行方不明であることを知ったロビン、ウルフ、ベンケイ、ペガサスはミューズ号を探して飛び立ちます。警察から知らせを受け、ロビンたちはミューズ号乗客たちが船ごと誘拐されたことを知ります。その時海上に浮かんでいた教授を発見。救出するのでした。

そのころ無人島では、ニベロの正体がバレてひと騒動起こっていました。大金持ちなんて真っ赤なウソ。かれらはただの土地成金だったのです。大嘘つきのニベロ...「二舌」って意味でしょうかね(笑) とにかくサンゴールはカンカンです。
そこへ本物の金持ちたちの家族からかきあつめた身代金を積んだ飛行機が戻ってきました。サンゴールは用済みになった金持ちたちを殺そうとします。

リリとミューズ号のパロフ船長はだまっていません。リリが復元光線を目潰しに使って窃盗団の動きを封じ、その間に乗客たちを逃がすことに成功します。しかしエネルギーを使い果たしたリリはもう飛んで逃げることもできません。リリと船長は素手で窃盗団に立ち向かいます。

エネルギーが切れかかっているとはいえ、リリは強いです。再び敵を投げ飛ばし、空手をくらわしの大暴れ。なんて女だ!と呆れるサンゴール。どうもレインボー戦隊のリリを知らないようです。そこにガオーッと現れたのがベンケイ。窃盗団はあわてて逃げ出しました(リリは力を使い果たして気絶)。
飛行機で逃げ出したサンゴールたちですが、もうロビンたちの敵ではありません。ペガサスの体当たりをくらってあっという間にバラバラになってしまいました。

戦い済んで再びミューズ号の船上です。窃盗団をやっつけたお礼か、今度はレインボーの7人全員がお客として乗り込んでいます。いつもは貨物扱いされているペガサスとベンケイも、今回は首にレイを掛けアロハシャツ着てプールサイドでご機嫌な様子です。

あのインチキ金持ちもいます。今度はせっせと船の掃除をしています。「こっちの方が気楽でいいや」「金持ちのマネなんかもうゴメン」とキッパリ。それを聞いて全員が大笑い。ラストはあっかるいハッピーエンドでした。
おしまい。

 


〜補足です〜

藤子不二雄先生らの作品に登場する「ラーメンの小池さん」のモデルは、今回の作画監督の鈴木伸一さんご本人です。当時「小池さん」のお宅に下宿しておられたのが名前の由来とか。


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